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落書きアートを消したら7億円の賠償命令、米NYファイブ・ポインツ【アメリカ人の反応】

2024/02/22
CNN.co.jp : 「落書きアートの聖地」、作品塗りつぶしに7億円の賠償命令 NY
2018.02.14 Wed posted at 13:59 JST
(CNN) 米連邦地裁は14日までに、ニューヨーク市クイーンズ地区にあった落書きアートの聖地「ファイブ・ポインツ」を巡り、ビルのオーナーに対して落書きアーティスト21人に総額670万ドル(約7億2000万円)を支払うよう命じる判決を言い渡した。高級マンション建設に伴う取り壊しのため壁に描かれた作品を白く塗りつぶしたことがアーティストの権利の侵害に当たるとしている。

ファイブ・ポインツはクイーンズ地区の倉庫街にあり、世界中から観光客が訪れる名所として知られていた。しかし2013年、取り壊しを前提に作品が白く塗りつぶされたことに対し、アーティスト21人が原告となって訴えを起こしていた。

12日の判決では、作品の所有権を問わず一定の基準を満たしたアーティストの法的保護を定めた連邦法の「ビジュアルアーティスト権利法」に基づき、ファイブ・ポインツを構成していたビルのオーナー、ジェフリー・ウォルコフ氏がアーティストの権利を侵害したと認定した。

原告側弁護士はこの判決について、「ファイブ・ポインツの文化的重要性と、原告21人によって制作されたエアロゾルアートの価値が、芸術として認定された」と評価している。

ファイブ・ポインツの建物は、ウォルコフ氏が2002年にオーナーになって以来、アーティストによる壁画や落書きを許すようになり、観光ガイドブックもニューヨークの文化を代表する名所として紹介。音楽ビデオや映画、テレビ番組のロケにも使われ、ファッションショーの舞台にもなっていた。

ところが2013年11月19日、同地を再開発して高級マンションやアートスタジオなどを建設する計画をウォルコフ氏が発表。ほぼ全ての作品が、突如として白いペンキで塗りつぶされた。

判決の中でフレデリック・ブロック裁判官は、ウォルコフ氏に自分が所有するビルを取り壊す権利があることは否定しなかった。ただ、アーティストに予告することなく作品を塗りつぶしたことに問題があったと判断。

「ファイブ・ポインツは有名な観光名所であり、(事前に告知していれば)最後の別れを告げるために大勢の人が集まっていたことは間違いない」と指摘している。

5points

このニュースについてアメリカ人のコメントを翻訳してまとめたのでご覧ください。
以下、アメリカ人の反応
(コメント引用元 facebook

この判決で認められたのは、落書きが芸術形態の一つであるということだ。

↑ その考えでは、学校のホワイトボードに生徒が落書きをして、先生が消去したら、その生徒は補償を受ける権利を与えられているようなものだ。



あの裁判官は、自分のマンションや新車のBMWに同じことをされたら、あんなことは言わないだろう。😂😂



自分の財産に落書きされたら、落書きした人の財産になるのか?そんなわけないだろう。自分の家に落書きされても、落書きした人のものにならないのと同じことだ。落書きしたいなら自分のものにすればいい。裁判官のこのジョークのような判決は全く馬鹿げている。私が所有者の立場なら絶対に賠償金を払わない。全財産を全部取り崩して持って逃げる。



記事をよく読んでいない人が多いな。こんな判決が出たのは落書きする許可があったのにオーナーが予告なく落書きをカバーして取り壊したからだ。裁判官は10ヶ月の猶予が必要と言っており、この猶予があればこのような判決は出さなかっただろう。



最初は「オーナーは賠償金を払うべきではない」と思っていたが、記事を読んで新しい証拠を発見して自分の考えが変わった。

↑ オーナーは、事前に裁判所の裁定があったのだが、その決まりを守らなかった。その点はオーナーが間違っていた。



その男が財産を所有している人なら、自分の望むように出来るはずだ。

↑ オーナーは芸術家と契約をしていたんだよ。

 ↑ そんなことはどこにも書かれていない。

  ↑ 落書きする許可をもらっていたことは書かれている。



一人のアーティストとして、これは不快であると感じる。誰かの財産を持ち帰って永遠に自分のものと主張することはできないでしょう。建物をキャンバスとして描くということは、少なくとも建物が失われることを理解するべきです。

↑ ファイブ・ポインツの歴史を理解している一人として言わせてもらう。このような高学歴エリート専門職っぽい考え方が不快だ。エリートは都市の文化に無知でありファイブ・ポイントについても無知である。



このアートの良さがわからない奴らは、この記事を読んでほしくない。クリックしてほしくない。

↑ どうせ一般人にはこのアートのことはわかってもらえない。そいつらの考えは何も進歩していない。



私の財産に落書きされたら、そいつの腕をへし折る。

↑ とにかく記事読んでくれ。



この決定に困惑している。建物に落書きして解体に追い込んだ張本人が、刑務所に行かずに670万ドルの賠償金を得てしまうのか。

↑ 記事をよく読め。

↑ 落書きは許可を得たアートであって違法な破壊行為ではない。しかしオーナーがアーティストと相談せずにそれを叩き落とした。



このアートは美しい。数マイル先からも見えていたしファイブ・ポインツの主要アトラクションのようだった。所有者はアートを隠して自分の財産を大幅に下げて 街で退屈なマンションを作ってしまった。元の状態がよかった。



落書きの「芸術的な金額価値」は誰が決めるのでしょうか。ゴッホが書いたわけでもないし。

↑ 裁判官が法的に認められた価値を定義して決めたのでしょう。これであなたの質問の答になっていれば幸いです。

 ↑ その理由だと、少なくとも上訴裁判官の判断でなければならないでしょう。今回のような地裁裁判官の判断には間違いが多くある。

↑ この事件ではスプレー缶を使ったアマチュアアーティストの名前が含まれている。ゴッホはいない。 



記事を読むことなく愚かなコメントをしている馬鹿が何人いるか確認してみましょう。



この記事を読んでも理解できない人もいると思うが、要はファイブ・ポインツは、建物とアートが観光名所だったということです。写真を撮るために来る人も多くいます。



このオーナーの過失とされているのは、落書きした後の数年後に塗装して消したことだけでしょう。別にやりたい放題の完全な権利を与えていないだろうし、落書きの許可そのものをしなければよかったのに。


翻訳コメントは以上です。
最後に、落書きが消される前2013年9月当時のGoogleストリートと、ウィキペディア日本語版の記事ファイブ・ポインツ - Wikipediaを紹介します。